本とテレビでダラダラした生活

気ままに記事を書いていきます。

小説

連鎖する依頼_3

曖昧に頷くと、女の子は顔をほころばせた。 「よかった」 俺の手を取る。顔が少し熱くなる。 「全然知らないところに連れてこられて困ってたんだ」 「知らないところなの?」 「ここがどこだか知ってるの?」 「ここ、俺の家の近くだよ」 「ならちょっとだけ…

連鎖する依頼_2

やっぱり、勘違いではなかった。おばさんはフィーチャーフォンをいじりながら歩いていて、前を見ていない。やっぱり、おばさんのことをつい見てしまう。目をそらして、反対側を見ると、さっきの女の子がこっちに歩いてくるのが見えた。その子も、フィーチャ…

連鎖する依頼_1

「あなたってとっても流行に敏感なのね」 とっても冷たい声が返ってきた。サチは机の上にあるペンや教科書をカバンの中にしまっている。目を合わせようとはしてくれない。 「で、その宇宙人がなにしたの」 「お、興味持った」 にやにやしながら言った。サチ…